2019年ホンジュラスCOEのカッピング
ホンジュラスのCOE入賞ロットのカッピング報告です。
と、その前に
今年からCOEの入賞基準が変わり、87点以上(昨年は86点以上)
の点数を獲得したコーヒーのうち上から30位までがCOE入賞になるというルールになりました。
そして、それより下の順位のもので85点以上のものがナショナルウィナーという位置づけになっています。
2019年のホンジュラスは全290ロットの中から選ばれたそうです。
今年の順位はこんな感じでした。
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順位
| 農園 | 農園主 | 地域 | 点数 | 品種 | 精製方法 |
| 1 | Santa Lucia | Desarrollos Santa Lucia S.A. | Comayagua | 94.84 | Gesha | Washed |
| 2 | Las Flores | Roger Antonio Dominguez Marquez | La Paz | 92.25 | Catuai | Natural |
| 3 | La Sierra | Alma Aydee Pineda Alvarado | Santa Barbara | 91.84 | Pacas | Washed |
| 4 | El Nacimiento No. 1 | Job Neel Cacerez Diaz | Santa Barbara | 90.45 | Bourbon | Washed |
| 5 | El Guayabo | Mario Alexis Moreno Leiva | Santa Barbara | 90.36 | Pacas | Natural |
| 6 | Los Pinos | Reniery Orlando Carvajal Guerra | Lempira | 90.23 | Typica | Honey |
| 7 | Patepluma | Franklin Adonis Madrid Villanueva | Santa Barbara | 89.88 | Pacas | Washed |
| 8 | La Lima | Miguel Alfredo Lopez Alvarado | Lempira | 89.2 | Gesha | Washed |
| 9 | Los Pinos | Iris Dariela Carvajal Bonilla | Lempira | 89.05 | Typica | Honey (Semi-Washed) |
| 10 | Las Cascadas | Fredy Dagoberto Nolasco Calix | La Paz | 88.8 | Mezcla | Washed |
| 11 | El Limo | Jose Rumaldo Moreno Reyes | Santa Barbara | 88.5 | Pacas | Washed |
| 12 | Las Nieblas | Alexi Edgardo Moreno Castellon | Santa Barbara | 88.29 | Bourbon | Washed |
| 13 | Cielito Lindo | Extreberto Caceres Gutierrez | Santa Barbara | 88.29 | Pacas | Washed |
| 14 | Pino De Oro | Oscar Edgardo Tinoco Madrid | Santa Barbara | 88.14 | Pacas | Washed |
| 15 | Los Primos | Reynaldo Muñoz Lopez | Santa Barbara | 88.14 | Pacas | Washed |
| 16 | Los Robles | Sergio Enamorado Moreno | Santa Barbara | 87.96 | Pacas | Washed |
| 17 | El Espejo | Fredi Leonel Castellanos Hernandez | Santa Barbara | 87.96 | Pacas | Washed |
| 18 | El Roble | Rosa Dimas Funez Macias | Comayagua | 87.89 | Mezcla | Honey |
| 19 | El Sol | Ariel Murcia Pinto | Santa Barbara | 87.89 | Parainema | Anaerobic |
| 20 | Moreno | Pedro Moreno | Santa Barbara | 87.86 | Bourbon | Washed |
| 21 | El Aguacate | Donaldo Dubon Caballero | Santa Barbara | 87.8 | Pacas | Washed |
| 22 | Bella Vista | Alex Ramon Ponce Rodriguez | La Paz | 87.63 | Catuai | Washed |
| 23 | Choly | Williams Enrrique Gomez Maradiaga | Comayagua | 87.61 | Parainema | Washed |
| 24 | Liquidambar | Ma Nery Marquez Granados | La Paz | 87.57 | Bourbon | Natural |
| 25 | Las Pilas | Nelson Omar Tinoco Madrid | Santa Barbara | 87.5 | Pacas | Washed |
| 26 | Los Chorritos | Donulfo Midence | El Paraiso | 87.5 | Parainema | Washed |
| 27 | Mira Valle | Miroslav Cuculiza | Francisco Morazan | 87.46 | Catuai | Washed |
| 28 | Cual Bicicleta | Oscar Omar Alonzo Aguilar | La Paz | 87.39 | Catuai | Washed |
| 29 | Las Gemelas | Nely Suyapa Orellana Aguilar | Copan | 87.21 | Catuai Rojo | Natural |
| 30 | Pacaya | Santos Benito Godoy Ferrera | El Paraiso | 87.16 | Parainema | Washed |
見やすいようにいくつか情報を削ってあるので、詳しく知りたい方はこちらを参照ください。
他の中米のCOEではおなじみの「ゲイシャ種」や、「パカマラ種」といった人気品種が少なく(パカマラ種に至っては無い。)「パカス種」が多いですね。
ホンジュラスで話題の「パライネマ種」も少なめの4ロットのみでした。((昨年は11ロットありました。)
※Mezclaはミックスという事です。
精製方法も「ハニー」や「ナチュラル」よりも、「ウォッシュド」が多いです。
この結果と、昨年の結果や他の国の結果、自身のカッピングの評価をふまえてポイントを書き出すとこんな感じでしょうか。
■数少ないゲイシャ種が94.84という高得点で1位をとっていて、2位が92.25と点差がかなりある事。
→「1位のゲイシャ種」は、クリーンで、ジャスミンやティーローズ、ライムやレモンといったゲイシャらしいフレーバーと、山椒のようなさわやかなスパイスが優しくミルクキャラメルの香ばしく甘い感じがあった。
バランスの取れた完成度の高い味というのはこういう事かと感じた。
(点数の高さは審査をまとめる人(ヘッドカッパー)によって高めになることもあるそうです。92点もなかなかつかない。)
ちなみに「2位のカツアイ種ナチュラル」は、それはそれは奇麗なナチュラルでした。甘くてジュージーなストロベリージュースをさらに濾したような感じ。ほのかに桜を思わせる香りがさらにクリーンな印象でした。2点もの差は自分のレベルではわかりませんでした。より、複雑で繊細ということなのでしょうか?
■19位にアナエロビコ(嫌気性発酵)のロットがある事。
→アナエロビコのカッピング経験があまりないのですが、甘いシナモンのような香りに少し青い木の葉の香り、チェリーのような花やかな感じがすこし。全部ひっくるめると『さくらもち』になりました。
ほんとうに。中煎りで焙煎したらどうなるのやら?想像がつきませんでした。
■87点から88点前半までの間で半分以上のロットが競い合っている事。
→今回のCOEでは入賞基準の87点以上のコーヒーが、31ロットありました。そういうわけで、今年のナショナルウィナーのトップは87点越えになっています。去年の基準のままだと、ナショナルウィナーの全部が入賞してしまいます。それだけ生産者の技術が上がっているということなのでしょう。これもまた厳しい勝負の世界ですね。個人的な印象にはなりますが、88点の途中くらいにひとつ壁があるように感じました。フレーバーのボリューム、液体の凝縮感とクリーンカップ。そこが一段と増えるところがある気がします。
■昨年36位だったパテプルマ農園が7位という大躍進をした事。
→昨年と同じパカス種ウォッシュドで7位へ!17位~13位を見てみてください。
ほぼ同じ点数でパカス種ウォッシュドが続いています。これらを抑えての7位です。飲んだことのある方はご存じだと思いますが、濃厚なトロピカルフルーツの香り。
パッションフルーツ・パイン・ライチetc..香りの強さと、ジューシーな果実感、そしてクリーンカップ。
なるほどなと納得しました。
■同じパカス種なのにフレーバーが全く違うと感じた事。
→実は3位にもパカス種ウォッシュドが入賞しているのです。パテプルマ農園のものとはまったく違うフレーバーでした。オレンジとフラワリーなやさしくさわやかな酸と香り、ピーチのような甘いみずみずしさでした。栽培されている土壌なのか、気候なのか、精製過程の味なのか。どれかはわかりませんが、パカス種のポテンシャルの高さを感じました。
今更ですが、
パカス種とは:エルサルバドルで見つかったブルボンの突然変異種。パカス家の農園で見つかったとか。
みんながこぞって作る人気の品種ではなく、「Ihcafe-90」、「Lempira」というなじみのない品種が去年はあって、今年はそれもなくなり、「ティピカ」や「ブルボン」といった原種系のものが出ていて、いろんな品種をだしてくるなと思います。COEの時期に間に収穫が間に合わない豆もあるので、一概にトレンドが変わったとは言えない部分もあります。品種多様国ホンジュラスっていうのも、差別化の一つになるんじゃないかなと、そう思いました。
ホンジュラスにパカス種にパテプルマ農園の話をずっとすると悲しむ者たちがいますので。
最後に一言ずつメッセージをいただきました。
【2018COE26位 エル・リンコン農園 パライネマ種】
「今年のパライネマ種よりよっぽど華やかだぜ‼」
【ラ・ヘルマニア農園 カツアイ種】
「COEには出なかっただけよ!爽やかで、フローラルで、そう、グリーンアップルよ!」
ありがとうございます。
これからの季節にアイスコーヒーで飲むととっても爽やかになりそうな浅煎りのコーヒーです。
個性派揃いのホンジュラス。
~このブログを書いて~
COEの事で伝えたい事、自分の為にまとめたい事が多すぎてぐちゃぐちゃで、文章にするというのはなんとも難しいものです。更新日大遅延でした。すみません。
来週火曜から定時更新していきますので。よろしくお願いします。
今回のカッピングで
「美味しいものを見極める」という精度が重要だと確認しました。
「87点~88点の僅差のものまでちゃんと評価できるか?」これにつきると思います。
昨年のパテプルマ農園は36位。ギリギリ入賞でした。濃厚なフレーバーがスタッフ内で大人気になり、今年は7位です。
「自分は、次なるパテプルマ農園を選べるのか?」これを自分に問いかけながらこれから取り組んでゆくことにします。

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