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コーヒーの濃度と収率と美味しさと。~濃度BrixとTDS編~

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今回はちょっと真面目にコーヒーのお話。 先日抽出動画で糖度計を使い、濃度を測ったので少し踏み込んで。 コーヒーの濃度とは、「濃さ」です。そのままですね。液体が「濃い」か「薄い」か。 Brix(糖度)だったりTDS(総溶解固形物)で表します。 一つ一つ見ていきましょう。 ■Brix Brixは一般に糖度といわれるもので、1gのショ糖を溶かした20℃の水溶液100gが1Brix%です。糖度として果物やジャムなどに表記され、「甘さ」の指標というイメージがついていると思います。 このBrix値は屈折計で計測した屈折率と考えてください。そして、コーヒーの濃度を考える場合、糖度という言葉の「甘さ」のイメージは捨てないといけません。 当たり前の話ですが100gのコーヒーのBrix値が1.0%だった場合、1gのショ糖が溶けているというわけではなく、ショ糖水溶液1Brix%に相当する屈折率(すなわち濃度)であるということです。 ショ糖基準のものさしを借りて表すのがBrix%ですね。 ■TDS TDSとは水の中に溶け込んだ無機塩類(カルシウム、マグネシウムなど。→ミネラル分というやつです)と水に溶解する有機物(糖類、酸など)の濃度のこと。 要するに、測定した液体の濃度と思えばいいわけです。 もちろん、ショ糖基準のBrix値をTDS値に変換することもできます。 Brix値に0.79をかけると大体のTDS値に変換できます。 はたして本当でしょうか? 先日撮影した糖度計の画像を拝借。BrixとTDSが同時に測れるので計算できますね。 1枚目:Brix1.52、TDS1.21 2枚目:Brix1.47、TDS1.16 TDS/Brix=0.79になればいいわけです。 1枚目:1.21/1.52=0.79605263 2枚目:1.16/1.47=0.78911565 0.79でよさそうですね。大体の数字に変換できるというのが ミソ ですね。 話を戻しましょう。このTDS値は水質の指標に使われるもので、数値が低いほど不純物が少ないことを意味します。純水≒0ppmになります。 さぁいきなりppmという単位が出てきましたね。この辺りがTDSを考える時に立ち